No.16 室内照明
室内照明はただ明るくなれば良いというのも寂しいので、チップLEDを用いて実物とほぼ同様の室内灯の配置で作成しました。
モニター屋根の場合2段の屋根の間に明り取りの小窓が開いています。この為市販の照明ユニットでは、照明誘導の透明プラスチックの脇がこの小窓から見えてしまいます。これでは見た目がさえないので、チップLEDを用いて1つ1つの室内灯をグローブの形状で作成してみました。またさらにデッキ部分にも照明を付けています。
今回の最大の課題は屋根のモニター窓から見て不自然とならない照明装置でした。通常の丸屋根であれば、市販されている照明ユニットがで済ませるところですが、モニター屋根ではあの厚みが横から見えてしまい使えません。
屋根の支え板とモニター窓の間の高さは1mm程度しかありません。
いかに薄く作るかが問題です。試行錯誤した結果LEDと抵抗はチップ形状の物を使用し、0.5mmのプラ板にペッタと貼れるICパターンのシール基盤(サンハヤト製)を張り付け、半田付けして組み立てました。もちろん配線も極力細めの物を使用しています。
照明はLEDのみでは味気ないので、0.3mm厚の透明プラスチックを型で押しての半球を作り(グローブカバーと呼んでいます。)かぶせてあります。
これにより一見グローブ照明のように見える、LEDまわりの基盤・半田付けが隠せる、LEDの光がいくらか拡散される、という3つの利点が発生します。
グローブカバーはの型押しは雄型と雌型を作り、熱湯をかけて柔らかくした透明ブラスチックを型押えて作っています。
当初はヘアドライヤーで温めればできると考えていたのですが、温度が低くて使えませんでした。その後いくつかの方法で試してみたのですがうまくいかず、熱湯をかける方法で何とか型押しすることができました。
この時さらに問題なのは型押ししない平面の部分がフニャフニャになり波打ってしまいます。どうしたら波打たないか考えたのですが、結局瞬間接着剤で無理やり抑えつけて取り付けることで目立たないようにしています。従ってLEDが壊れた時はグルーブを壊さないと交換できません。
グローブ照明の部分はどう見ても素人の追っ付け作業でよれよれですが、室内に入ってしまえばほとんど目立たず、まあこんなものかと妥協しています。
ダイオードブリッジとコンデンサは基盤に取り付けトイレに入れています。トイレはこの回路を隠すには考えていたより狭く、基盤を削ってギリギリで入れています。整流回路とLEDの間にはコネクタを入れてあり車体を分解したとき取り外しできるようにしてあります。
発光の開始電圧は機関車が動き始めるよりも低い電圧にしたいので、極力低くすることを目標としています。結果として、LEDは3V程度から発光し始めるようになりました。当初は電圧が高くなっても光量が変化しないように定電圧化したり、定電流ダイオードを入れてみたりしました。しかしながら半導体の起電圧0.7Vが発生して、光り始めの電圧が上がってしまう結果となりこれ等の回路は全て中止しました。結果としてダイオードブリッジとチラツキ防止のコンデンサのみのシンプルな回路構成になりました。
整流回路
チップ抵抗の取付け部分
出来たものを室内に入れて点灯した結果です。モニター窓からグローブ照明の様なものが見えなかなか良い感じです。
早く室内を作成して見たくなります。