メインに戻る
No.2に戻る
次へ進む
スハ32製作

まず実物の寸法です。
ポイントは以下の3点です。全てレール面からの寸法です。
・他車両の連結で必要なカプラーの中心位置高さ :       11.0
・客車台枠取り付けに重要なポイントとなる床下部の高さ :  14.25
・車体の高さが合わず見苦しくなるので重要な車体下部高さ : 13.0

カプラー取り付け位置高さはケディー指定(おそらくアメリカ標準高さ)11.5となっており、実際より0.5高くなります。
台車芯高さは搭載量(乗車人員)により変化します。数字は新製・空車時の値と考えられますので実際はこれより低くくなります。搭載により0.5程度は高さが低くなると考えられますので、高さに関しては0.5は誤差の範囲と考えます。

製作中(スハ32の床下)
スハ32製作
次へ進む
No.2に戻る
メインに戻る

No.3 床下高さの検討

床下高さについて話しておきたいと思います。
客車台枠を作成する場合、通常の客車キットに付属している床下器具取付用板は使用できません。
このため床下器具取り付けは別途考慮する必要が生じます。
床下器具取り付けにはまず実物のスケールによるレール面からの高さと、模型のレール面からの高さを把握しておく必要があります。特に床下のレール面からの高さ寸法を知っておくことは重要です。
ここではスハ32の1/80の寸法を基準として
 ・安達(スハ32600・Wルーフ屋根)
の床下高さについて検討します。
なお説明の単位は全てmmです。
台車はTR23(日光製)・カプラーはケディのNo.5使用を基準としています。
なお寸法は0.1mm単位まで考慮しており実際に工作するレベルを超えています。ここまでの精度の話が必要あるのかと言われれば必要ないと思います。さらに第一寸法が実物スケールと0.1mm単位でずれていたから問題だとか話していたら楽しくないと思います。あくまでもこの様な寸法が実物スケールから求めた値であり何か実物の印象と異なるようであったらもう一度寸法を当たってみるための基準として考えればよいと思います。

   実物スケール 安達 備考
 カプラー高さ  11.5  12.0 △ 取り付け高さ0.5の調整必要
 床下高さ  14.25 14.5 ○  
 車体下端高さ  13.0 12.8 ○
床下器具取付高さ  (12.75) 13.2 ○  エコー製発電機を基準として

床下寸法に関する実スケール換算値と模型寸法比較

安達スハ32600の床下寸法です。
安達は台車とセンターピンの間に0.5厚のワッシャが入りかさ上げを行っています。日光製センターピンの台座は3.0ですので、床下から台車取付け位置までは3.5です。台車取り付け位置の高さは日光製TR23ではレール面から11.0ですので、レール面から床下までの高さは合計で14.5となります。床上部高さは床板の厚さが0.8tですのでさらに足され15.3となります。
車体高さを決める床を取りつける車体両脇のアングル取付高さは、車体下部より2.5になるように指定されています。ここに床上部が当たりますので床上部高さ15.3から2.5を引いた12.8がレール面から車体下部までの高さになります。
安達の指示に従って作成した場合
・カプラー取付高さは12.0.となりケディ指示値より0.5高くなります。
・レール面からの床下高さは上記のとおり14.5で、ほぼスケール通りとなります。
・車体下部高さも安達の指定どおり作成すれば12.8でほぼスケール通りの高さになります。

次に床下機器の取付けを考えます。
発電機で考えますと実物スケールでは床下からの高さ寸法は11.0で正規の床下高さ14.25から引くと発電機の下端は3.25となります。発電機の下端を実物のスケールに合わせようとすると床下高さは安達では0.25高くなっていますので発電機の高さ寸法は11.0より0.25長い11.25でなければならなくなります。エコーの発電機を使用すると発電機の高さは9.5ですので差の1.75を床下からかさ上げする必要が生じます。
従って客車台枠を別途作成してエコー等の床下器具を取り付ける場合
必要な器具取り付け高さ :1.75(1.7〜1.5)
かさ上げする必要があります。

ちなみに安達キットの器具取り付け用板の高さは1.3あり、発電機の下端は0.45位置が高くとりつきます。
まあ0.5程度は誤差の範囲内と考えますし、模型の走行状態を考えると0.5高いほうが良いかもしれません。