手ブレーキ支えは1×1の真鍮アングル材を折り曲げて手すりに半田付けします。折り曲げ部分は内側をあらかじめカットしてから折り曲げ半田で固定します。手ブレーキハンドル藻取付け用の0.8Φの穴もあけておきます。支えの下部は瞬間接着剤で留めます。
手ブレーキ本体は、エコーのハンドブレーキハンドルAを下図のように加工して使用します。下部の鎖巻取り部分は0.8Φの真鍮線と1×1の真鍮アングル材から作成して、加工したハンドブレーキハンドルの下部に開けた0.8Φの穴に差し込みます。エコーのハンドブレーキハンドルAは高さがぴったりで、止め歯車部分も再現出来るので最適です。材質もホワイトメタルの為加工しやすくなっています。半田付けはできませんので、瞬間接着剤で固定します。
下部の鎖巻取り部分は不要部分を切り取り、0.8Φの穴をあけて折り曲げてから瞬間接着剤で固定しています。
踏み段は製品をほぼそのまま使用します。この部分は良くできていますが強度の為厚く出来ています。気になる踏み板の厚みが1mm以上あり目立ちますので、0.6mm程度までナイフで削り取ります。プラスチックは比較的やわらかいので削り取るのは容易でした。
待ちに待ったコキ5500が天賞堂からプラで発売されました。私も10両ばかり購入してしまいました。なかなか良くできていて価格も含めて、本来の長編成で走らせるのには最適だと思います。但し長編成を意識してそれなりな価格に抑えられている為に、幾つかの省略が見られます。この省略部分に関して私個人として許容範囲でなかった為、以下に示す様な追加加工を行いました。
1.特に省略の激しい両端面への追加。
・手ブレーキ装置変更と下部分の追加
・カプラー解放テコの追加
・手すりの真鍮線への変更
2.台車(TR63)の改造
・ブレーキテコ操作棒の分離と追加
3.製造銘版の追加
4.手ブレーキ側両側面の手すり追加
この他にコンテナの製造番号は固定でコンテナの種類毎に1車両分5つづつしかありません。従ってそれ以上のコンテナは同じ製造番号が使用されることになるので、変更する必要があります。但しこの部分は今回は行わず、次回行うようにします。
なお今回の改造例は1番初期のチキ5500からの改番車です。改造部分は基本的にはほぼこれ以降のコキ5500と同じです。
台車はTR63Aが付いているようです。基本的には良くできているのですが、ブレーキテコと挽き棒の廻り止めが一体構造になっていて、ひき棒も強度の為太くしかも車軸と接続されていて気になります。
改造はまず廻り止めをブレーキテコから切り離し、挽き棒は削り取ります。またこのとき車軸との接続部分も削り車軸下部を本来の形に整えておきます。挽き棒は0.8Φの真鍮線に置き換えますが両端の廻り止めを1本の真鍮線で繋ぎます。本来挽き棒は車輪毎には分かれて別なのですが、今回は1本作りやすさと強度を考えてこの様に作成しました。この為台車中央の裏側の真鍮線が通る部分を削ります。この部分は本来の車輪毎に牽き棒を渡すように分けて改造すれば台車の後ろを削る必要はないと思います。
2.台車の改造
カプラー解放テコはカプラーの下部まで伸びていますが、この部分の支えを
作る事がこの製品の状態では出来ません。いろいろ考えた挙句、結局カプラー下部に板を渡してこの板に解放テコ支えを付ける事にしました。ところがそのまま板を取り付けるとカプラーが当たり動かないので、0.5mm厚のプラ板をはさんて取り付けています。またそれに伴いカプラ−取付け穴の廻りも0.5o圧のプラ板で囲います。この穴はスケール通りならば横方向はもっと狭いのですが、模型の場合はカーブがきついので広くとらなくてはなりません。まあこの部分はこれしか方法はないのですが、廻りを囲ったお陰でかなり気にならなくなりました。
下部の板は1mm×0.3oを使用して0.4Φの真鍮線で解放テコの支え起点部分を作成します。そしてそこに0.3mmの真鍮線で1×1.5mmの環を通します。
ブレーキテコは左右を棒で接続されていますが、この部分は省略されています。台車の自由度を増して車輪の追従性を上げて脱線しずらくする為、通常の模型の台車は左右をつなげません。ただこの台車は左右の台車の自由度はなくほとんど動きませんので0.8Φの真鍮線でつなげてしまいました。真鍮線は0.8Φの穴をあけて瞬間接着剤で固定します。この為台車の自由度はなくなりますが、走行性能ほとんど影響はないように思えます。注意点としては固定時に車輪の回転が悪くならないように無理な力をかけないよう様子を見ながら固定します。
台車のブレーキテコ接続棒は端面から見えますので、これが付いていると端面の見た目が引き締まります。
端面の反対側はカプラー解放テコのみを取り付けます。手ブレーキ側と同じに作成しましたが、外側のテコ受け取付けはこちら側には踏み段がありませんので1×1mmのアングル材を使って取付けます。アングルの片側には0・5Φ真鍮線を通して本体に固定しています。
そして0.3Φの真鍮線で作った解放テコを通します。下部板は両端に穴をあけて0.5Φの真鍮線を半田付けして、プラ板と本体を通して固定しています。支えの外側はエコーの貨物用解放テコ受け(上作用)を踏み段に穴をあけて取り付けています。
1.両端面の追加加工
製品は当然ながら全てプラ製です。強度を持たせるため若干太く・厚く作られています。特に手すりの車体取付け部分はかなりデフォルメされています。また手ブレーキ側端面上部には意味不明だがなぜか張り出しがあります。決定的なのは手ブレーキ操作ハンドルの下部鎖巻取り部分が省略されています。またカプラーの解放テコも、この状態では再現が無理なので省略されてしまっています。